イジングモデルとアニーリングマシン

ふつうのコンピュータとどう違うのか

CMOSアニーリングマシンは、一言で言うと組合せ最適化問題を高速に処理することができる非ノイマン型コンピュータです。

従来のノイマン型コンピュータで問題を解くためには、その問題に応じた解く手順(アルゴリズム)を考え、そのアルゴリズムをCPUの命令列として記述し、CPUは命令列を逐次的に実行していました。複数の命令を同時に実行して高速化を図る技法も利用されていますが、本質的には逐次的な命令列を実行していくことが、従来型のコンピュータの特徴となっています。

それに対して、解きたい問題を何らかの現象に対応づけし、その現象を用いて問題を解く、いわば相似型 (analogous) のコンピュータが考えられます。

現在のデジタル回路技術に基づくノイマン型コンピュータが広く利用される前には、オペアンプと呼ばれる電子部品を中心とした電子回路で、微分方程式を解いていた時代がありました(現在でも、利用が全く途絶えたわけではありません)。アナログコンピュータと呼ばれる装置ですが、アナログ電子回路を利用しているからアナログ、というだけでなく、二者間のアナロジーに基づいているというのが名前の由来です。これは、微分方程式という問題と、オペアンプによる電子回路の振舞いの関係が相似であることを利用したものです。

そこで我々は、今後の社会システムを効率よく運用する上で求められる、組合せ最適化問題を効率よく処理するコンピュータを、アナログコンピュータの考え方に基づいて作ることが出来ないかと考えました。
組合せ最適化問題をイジングモデルと呼ばれる統計物理学のモデルで記述し、最適な状態を探し出すためにアニーリングと呼ばれる動作を行います。我々は、これらの動作をプログラムに基づいて実現するのではなく、イジングモデルを模した構造のハードウェアで実現しようとしています。

ノイマン型コンピュータアーキテクチャ

我々の提案アーキテクチャ