COVID-19の流行に伴い、感染リスクを考慮した制約条件の下、研究員のシフト作成をアニーリングマシンで行いました。
前例のない感染症の流行により、研究所で密を避けた勤務が必要になりました。特に、研究所では実験などを行う必要があり、業務継続のためには出社する人の数を絞る必要があり、研究者のシフト勤務を行うことになりました。
複数の部署が入る大部屋については、部署間にまたがって出社人数の上限を設定しました。また、各実験室で作業する人員については各部屋の大きさによって細かく設定するなど、人員配置の制約条件を設けて対策を取ることになりました。
同じ建物の中に30以上の部署が存在し、部署を横断的に出社制限を管理するような仕組みはなく、それぞれの研究テーマにおける作業スケジュールも流動的であり、調整作業が高い頻度で求められます。また、実験室を利用する者は同じ部署内の人員とは限らないためせっかく実験のために出社しても他部署の人員と被ってしまうと実験は行えなくなってしまうなど弊害は大きく、制約を満たす調整作業は非常に煩雑となりました。研究者や、部門長にその調整を依頼するとなると、本業が滞り、成果に悪い影響がありました。
以下の情報を収集し、アニーリングマシンで制約条件をクリアした最適な人員の組合せとスケジュールを計算、研究員のシフト作成を自動化しました。
それぞれの実験室や研究室の定員は通常の3割までと定められました。
固定的なシフト配置
理想的なシフト配置
部署横断的に出社を管理する仕組みがそれまでありませんでしたが、研究所で働く数百人を対象にシフト勤務を組むことができるようになりました。
週ごとにシフトを作成できるので家庭の事情に極力配慮したり、研究進捗に応じた出社希望に対応することが可能になりました。
「勤務シフト最適化ソリューション」は、コールセンターを運営する企業の経営層、問い合わせ客、オペレータの要望をバランスよく考慮した最適な勤務シフトを、日立の計算技術を使って作成します。
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